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就職活動で迷うことが多い障がい者手帳の「オープンorクローズ」の話

障がい者手帳は、障がいがあることを認めるものでもあり、企業にとっては従業員による手帳の開示によって法定雇用率を満たすことができます。

就職活動をする学生さんやご本人にとっては、障がい者手帳があることで障がい者雇用に繋がりやすいメリットもある一方で、求人の数、職種や待遇などが一般求人との違いもあるため、クローズで就職を目指す方もおられると思います。

障がい者手帳をオープン(開示)にして就職するか、クローズ(非開示)で就職するかについて、解説したいと思います。

オープンにするメリット

3年ほど前ですが、以下のブログでもオープンorクローズを書いています。

オープンにする最大のメリットは、「障がい特性への配慮がある」ということ。
仕事の指示がある場合は、手順書や見本の提示などで分かりやすく教えてくれることもあるでしょうし、慣れないうちは勤務時間を短くしたり、定期通院で毎月休みがほしいなど、個人的なこともお願いしやすくなります。

それに、私たちジョブジョイントおおさかのような就労移行支援の支援員による人的サポートがあるのも、オープンにするメリットとなります。
人的サポートとは、支援員が職場に来て仕事の様子を見てくれたり、仕事の進め方やコツを職場の人と一緒に考えてくれたり、職場と本人の定期面談に同席して上司・同僚との間に入って話し合ってくれるなど、一人で進めにくいことを職場に来て人的サポートしてくれるのも大きなメリットとなります。

クローズにするメリット

クローズでのポイントとしては、上記のオープンとは違って周囲からのサポートは受けにくくなりますが、障がい者雇用の求人に比べると一般求人は数が多いのが特徴でもあります

つまり、クローズでの最大のメリットは、「求人の選択肢の多さ」です。
職種や労働条件など、求人の選択肢が多い中で就活を進めることができますし、選択肢が多いことで希望する仕事を見つけやすくなる可能性も高まります。
また、入社後のキャリアアップの仕組みが整っていたり、昇進や昇格などのチャンスについても一般求人のほうが選択肢が多くなっています。

ただ、冒頭での「周囲からのサポート」は得られない可能性があります。そのため、頑張りすぎて抱え込んでしまうといった懸念もあるため、無理せず働き続けることがクローズ就職での大事なポイントでもあります。

職場環境との相性の大切さ

障がい者手帳によるオープンorクローズの話は、人によって進め方も様々ですし、就職活動を進める中で迷いが生じることもあって、方向性を決められないといったこともよく聞くご相談ごとでもあります

結論を言えば、働いてみないとわからないことではありますが、「どんな環境で働くか」は長く働き続けるための大事な視点でもあるように思います。

そのため、職場環境を確かめるには応募する前に企業見学へ行く、インターンシップで体験するなど、職場環境を実際に見てみることで自分に合うかを確かめることができそうです。
その上で、オープンorクローズについても検討してもらえたらと思います。

 

最後に、ジョブジョイントおおさかでは「無料の就職相談会」を随時開催しています。
就職活動の進め方や就労移行支援の就活サポートなどについて話をお聞きするなかでご説明することもできますので、合わせてご検討ください。

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。