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【toiro】実録発達障がい17・あなたと私で話をしよう

今年もやってきました、4月2日。世界自閉症啓発デーです。かつて自閉スペクトラム症の区分がなく、自閉症だけが知られていた時代のことを思えば、この体質が広く知られるようになったことを本当にありがたく感じます。
一方で、時代が流れるに伴って「障がいとは関係なく、わかりあうって大変じゃないかな?」とのご意見もちらほらお聞きする次第。現在放送中のドラマ「不適切にもほどがある」では、時代に伴う価値観の変化・多様化と、それらに試行錯誤する様子がコミカルに描かれています。どうやら相互理解の難しさは、私たち発達障がい当事者だけの問題ではなさそうです。

 

そんな難問について、身近な発達障がい当事者さんから教えてもらった対処方法、それは「その人自身とお話をすること」です。

 

多様性が徐々に世の中に行きわたるようになってきた昨今、様々な立場からの意見、考え方を目にする機会が増えてきました。こうなると、年代や性別といった、かつてはわかりやすかった分類で相手のことをあらかじめ判断するのは、かえって難しくなります。
じゃあどうするか? 「その人自身」と話をするのです。
「あなたは何が好きで、何が苦手ですか? 私はこれが好きです」。嬉しいことは「ありがとう、嬉しいです」。やめてほしいことは「こういう理由でやめてほしい、こうしてほしいです」……
こうしたことを、個々人ごとに話し合うよう気をつけているのだと教わりました。

 

以前は発達障がいの人たちが、少数派であるために悩んでいたことが、今や多くの人にとっての悩みになっている状況。「相手のことがわかりきれないのは自然なこと」「適切に質問し、適切に伝えること」これらの考え方はより大切になっているのではないでしょうか。
それこそ、発達障がいだから、でくくらず、「あなたと私」の間で大変さを共有したり解決方法を相談しあったりするのは、以前よりやりやすくなっているのかもしれません。
皆さまはどうお考えですか?

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がい当事者。お仕事では記事の執筆・イラストの制作・動画制作などを行っています。
ピアサポートグループの活動・講演会への参加などを通して、地方の町から発達障がいに関する発信を行っています。
こちらのブログ「toiro」では、自分自身の体験・身近な方々の体験談に基づいて「日常生活での気づき」「実際に役立った、二次障がいへの対処・予防方法」「猫の観察記録から学んだ、発達障がいとのつきあい方」などの記事を作成しています。