発達障がいとは
発達がいとは
発達障がいとは、先天的な脳機能の障がいです。
そのため、親の育て方やいじめ、本人の努力不足、性格上の問題ではありません。
発達の「偏り」があるのが特徴で、周囲の環境によって特性が大きく変化すると言われています。

【発達障害者支援法(2004年12月施行)】
発達障害者の定義と社会福祉法制における位置づけを確立し、発達障害者の福祉的援助を実現するため、以下の内容を明文化。
①発達障害の早期発見
②発達支援を行うことに関する国及び地方公共団体の責務
③発達障害者の自立及び社会参加に資する支援障害の早期診断・療育・教育・就労・相談体制などにおける発達障害者支援システムの確立を目指す法である。
発達障がいへの理解
発達障がいのある人は、得意・苦手に大きな差があり、周囲の人に正しく特性を理解されないことがあります。
①個々によって多様な偏りがある(例として)
②3つの障がい特性 + 感覚面の偏り
③学習スタイルのちがい
④発達障がいの強み × 適する仕事
⑤好むこと・得意なことを活かす
①個々によって多様な偏りがある(例として)
黒マルは発達障がいのない人、赤・青マルは発達障がいのある人を表しています。
赤マル、青マルでも少し違いがあるように、個々によって多様な偏りがあるのが特徴で、十人十色の特性があります。

②3つの障がい特性 + 感覚面の偏り
障がいの特性は、主に3つの特性と感覚面の偏りに整理することができます。
ここでは、苦手なことに着目して表記をしています。
(一般的な分かりやすさを重視しているため、ネガティブな表現が多くなっています。)
社会性の特性 | 社会の常識や暗黙の了解が読み取りにくい 人の気持ちや感情が読み取りにくい 場や状況にそぐわないことをしてしまう 礼儀や敬語を状況に応じて使うことが難しい |
---|---|
コミュニケーションの特性 | ひとりで一方的に話してしまう 独特の言葉の使い方をする 抽象的な言葉を理解しにくい 字義通りの理解する、偏った解釈をしやすい 長い説明や話は聞きにくい(頭に残らない) ジェスチャー、うなずき(相づち)、表情などをうまく使えない |
こだわりと想像力の特性 | 目に見えないことを想像することがむずかしい (相手の気持ち(心)、未経験(初めて)なこと、変化変更、時間など)同じ行動(儀式的な行動)やパターン・決まった手順になりやすい ルールに厳格・間違いや例外が許せない 興味関心が狭く、特定のことしか楽しめない 気持ちの切り替えが苦手 時間の流れがイメージできない、計画が立てられない 初めてのことや急な変更は、混乱しやすい |
感覚面の偏り | 五感が過敏、あるいは鈍感 疲労や空腹、尿意の感じにくさがある(個人差がある) |

③学習スタイルのちがい
発達障がいのある人は、学習の仕方が違うということを理解すると分かりやすいかと思います。
得意なことを通して学習を進めてもらうことで、正しく学んでいくことができます。

④発達障がいの強み × 適する仕事
発達障がいのある人は、強み・得意なことがたくさんあります。
それらを活かし、適する仕事に就くことで、職場での活躍が期待できます。

⑤好むこと・得意なことを活かす
仕事の場面に限らず、日常生活において「好むこと」「得意なこと」を活かすことは大切です。
発達障がいのある人は、視覚的で、明確で、具体的なことを好みます。
否定的な言い方で訓練や教育をするのではなく、肯定的な伝え方(〜するとよいですよ)で正しい学習を促し、強みを活かすことでご本人の生活の質はよくなると思います。

