職場で大切となる日常的なコミュニケーション(自閉症啓発デー)
これは、自閉症に限らずでしょうか。世界自閉症啓発デーに合わせたコラムとして書いているものの、誰にでも、どんな職場でも、当てはまることのように思います。
自閉症や発達障がいの人で会社で働く人は日本全国に大勢いらっしゃいますが、それと同じくして退職される方もまた多くおられます。
添付は退職理由の職場での措置や配慮についてをまとめたもので、「職場でのコミュニケーションを容易にする手段や支援員の配置」「上司や専門職員などによる定期的な相談」「本人、周囲に助言する者等の配置」などが十分ではなかったために、退職とする人は多いようです(図の発達障害、知的障害を参照)。
そんな背景もあるのか、企業では障がい者雇用を推進する特例子会社を中心に、最近は「個別面談」の必要性を大切にすることが増えてきたように思います。
職場では、障がいのある人一人ひとりと向き合っていくことを大切にしておられ、個別面談で合理的配慮の検討や職場環境の調整、役割期待の確認など、働きやすさに加えて本人の成長を後押しするために個別面談を重要視する企業は増えつつあるように思い、個人的には良い流れであるように思っています。
*個人ブログですが企業の雇用環境に関することをまとめております。ご参考までに。
障害者雇用と企業の雇用環境に関する研究報告を終えて
自閉症の人に限らずですが、双方での日常的なコミュニケーションは大切です。
挨拶やちょっとした雑談、業務上の報連相などをこまめにやりとりすることで、日常的なやりとりがお互いの関係づくりにも繋がり、その結果として離職防止や職場定着にも繋がるように思います。
よくある企業での取り組みでは、
・毎日の業務日報を活用
・本人が書いた日報(紙やデジタル)を確認
・気になる記述があれば個別面談を実施
・本人の話を聞いて状況を把握する
そんな流れが本人は職場に認められている安心感と相談のしやすさが働きやすさに繋がり、本来の力も発揮しやすくなって結果的には長く働き続けることにも繋がっているようです。
「日常的なコミュニケーション」は、コミュニケーションに特性のある自閉症の方にとっても大切な視点。
この機会に、改めて大切にしたいですし、就労支援を担うものとして企業の方ともそんな話をしていきたいです。