発達障がいの方に向いている仕事内容（発達障がいの特徴や就職者の傾向から）
ジョブジョイントおおさかは開所し10年以上が経過、就職者（OB）は200名を超えました。就職者の皆さんの働いている現場や様子を思い返しながら、発達障がいの方に向いている仕事内容についてご紹介していこうと思います。
目次
得意なことや苦手なことを知っておく大切さ
発達障がいは先天的な脳機能の障がいです。親の育て方や本人の努力不足、性格上の問題ではありません。得意なことや苦手なことに偏り（デコボコ）があることが特徴で、周囲の環境に影響を受けやすいと言われています。また、その人によって得意なことや苦手なことが異なります。
ご自身にとって「得意（強み）と苦手なことは何か」を知っておくことは、自身の適職を探す場面で重要になってきます。苦手なことで頑張るより、自分が得意なことで仕事に活かせることがあればそちらの方がおススメです。ぜひ得意なこと（強み）から適する仕事を見つけてみましょう。
苦手な部分は、ご自身で工夫してみたり、会社に配慮してもらうことで、働きやすくなる可能性が高まります。苦手な要素ができるだけ少ない場所＝安心して働きやすい職場になっていくケースがジョブジョイントおおさかでも多いです。
ASDの方の得意/苦手なこと（一例）
＜得意なこと（強み）＞
- 決まっている手順や方法で、作業を進めることが得意
- 同じ作業でも、集中力を維持させながら続けられる（変化変更が少ない作業が得意）
- 視覚的な情報で理解がしやすい（マニュアルや実演してもらえると覚えやすい）
- スケジュールが決まっていると、一人でもコツコツと作業を進めることができる
- 真面目で几帳面なので、正確さを求められる作業も得意
＜苦手なこと＞
- その場その場で対応が異なるなど、臨機応変な環境は苦手
- 口頭のみの指示や曖昧な言葉が理解しづらい
- 時間の管理が苦手、見通しの持ちづらい環境は予測が難しい
- 周囲の話声が聞こえすぎてしまう、光がまぶしく感じやすいなど感覚面に苦手な部分があり、そのため疲れやすい
ADHDの方の得意/苦手なこと（一例）
＜得意なこと（強み）＞
- 興味のある分野には、高い集中力を発揮できる
- いろんなことに気が付くので、細かな違いに気付くことができる
- 次に何をしようか次々に思い浮かぶので、仕事を見つけるのが得意
- 行動力がある
＜苦手なこと＞
- 次から次へと他のものに目がいくため、自分が今やっていることを忘れやすい
- マルチタスク（同時進行）や優先順位を立てるのが苦手
- 思いついたことや自分が感じたことをストレートに相手に伝えてしまう
ずばり、向いている仕事内容は？
＜ASDの方の場合＞
同じ作業を繰り返す、反復作業を得意とする方がジョブジョイントおおさかの就職者では多いです。またチームではなく、単独作業のほうが、ご自身のペースで取り組みやすく、安心して作業ができるようです。ルールやルーティン作業が得意な方が多いので、それらを守ることが重要な職場だと特性が強みとしてい活き、職場とマッチングしやすいように思います。
【 具体的な仕事内容 】
- 事務軽作業（郵便物仕分け、書類整理、勤怠管理、会議室の準備など）
- PC作業（営業資料のデータ抽出、名刺情報管理、セキュリティーカード発行など）
- 小売店でのバックヤード業務（商品管理や棚卸し、商品登録など）
- スーパーマーケットでの商品の前出しや品出し
＜ADHDの方の場合＞
ずっと座って作業をするよりは、軽く体を動かすような仕事で活躍されている方がジョブジョイントおおさかの就職者では多いです。また職場の中でもコミュニケーションを取りながら働かれることを得意とされている方もおられます。一方で正確性を求められるものや細かな数字や文字を扱うのは、見落としなどが発生しやすく苦手だと仰る方が多いように感じます。
【 具体的な仕事内容 】
- 倉庫業でのピッキング、仕分け、検品など
- 小売業での出荷作業
- 介護や医療現場での清掃やベットメイキング
- 郵便や宅配などのサービス業務（商品やパンフレットの管理、在庫管理など）
上記はあくまで一例です。皆さんの得意（強み）を見つけ、ご希望を伺いながら、就職活動をお手伝いします。
どんな方にも、得意苦手はあるものです。
ジョブジョイントおおさかでは得意なことを伸ばして就職できるようサポートができればと、日々感じながらプログラム等を実施しています。
自分の得意がわからない、そんなお声も多く頂きますが、強みを見つけることが得意なスタッフが一緒に考えていきますので、ご安心くださいね。
ぜひジョブジョイントおおさかの、見学や体験にもお越しください！
（スタッフ岡本）
