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発達障がいのある大学生が就職活動をうまく進める方法

3月から本格的に始まる新卒の就職活動。学生さんにとっては、就職活動をどのように進めるかを悩ましく感じる方も多いように思います。
自己分析、業界・企業研究、インターンシップへの参加、エントリーシート(ES)の下書きや面接対策など、就活イベントに合わせて自分自身で準備することも多く、戸惑うことまで多いと思います。
ここでは、発達障がいなど障がいや診断のある学生さんに対して「就職活動をうまく進めるための方法」を解説していきます。

一般的な就職活動の流れ

まずは、「一般的」と考えられている就職活動の流れです。

一般的な就職活動は、「一人で取り組んでいくこと」を前提にされています。
もちろん、大学キャリアセンターの職員さんや先輩・友人からのアドバイスを受けることもあるかと思いますが、参加するイベントの予定管理、インターン申込みやESの作成など、就職活動を進め上での準備物についても、一人で取り組むこととなります。

1,キャリアプランニング
2,自己分析、企業研究、インターンシップ
3,企業説明会、ES作成
4,採用試験、面接

サポート付き就職活動の流れ

上記の一般的な就職活動の流れは、あくまで「一般的」ですので、これに合わせることが必須ではありません。
ポイントは、以下の流れを参考にして自分なりの進め方で就職活動を行うことで大丈夫ということ。
順序どおりに取り組まなくても、進めやすいことから取り組むことも良いことかと思います。

下の図にある「サポート付き就職活動」は、上記4つのプロセスを「専門家にサポートしてもらう」を前提としています。
以下は、サポート付き就職活動の具体的なサポート内容。
一人で進められないことは、専門家のサポートを受けることを気楽に考えてもらえたらと思います。

1,キャリアプランニング
→ワークシートと個別面談でプランニングのサポートを受ける
→ワークシートを見ながら将来のことを一緒に考える

2,自己分析、企業研究、インターンシップ
→自分を知るワークシートを活用して、自己分析と配慮事項検討のサポートを受ける
→興味のある業界・業種での企業見学やインターンシップの参加を一緒に検討、一緒に申込む

3,企業説明会、ES作成
→作成したエントリーシート(ES)の添削サポートを受ける
→自己PRや配慮事項の書き方を一緒に考えてもらう

4,採用試験、面接
→面接対策や面接練習のサポートを受ける
→面接での質問回答シートを作り、面接対策を一緒に準備する

発達障害の強みが活かせるインターンシップ

発達障がいは、「見て学ぶ」「経験から学ぶ」を得意とする障がい特性があります。
そのため、企業見学やインターンシップは学びに繋がりやすく、特に「インターンシップ」は効果的であるといわれています。

インターンシップは、1日の短期間、1〜2週間の長期間まで様々です。
インターンは、アルバイトではないために、本来の業務を模擬的に体験することができ、模擬的なために失敗しても大きな問題にはならないメリットもあります。
加えて、実際の社内、職場で体験することができるため、「どんなところで働きたいか」「どんな仕事がしたいか」などをイメージしやすくなります。

以下は、学生さんがインターンシップに行った後に得られた感想や体験談です。
具体的な経験が成功体験となることで自信や意欲に繋がり、就職活動を今以上に進めやすくしていけるように思います。

感想や体験談
・具体的な業務内容を知ることができた
・業務のレベルや難しさ、自分にできそうかを知ることができた
・社内(部署)の職場環境や雰囲気を知ることができた
・どんな人と働くのかを知ることができた
・通勤時間や労働時間に対する疲労度を知ることができた
・自分に合っているか、働き続けていけそうかをイメージすることができた

仕事内容よりも職場環境

最後は、「職場環境」についてです。
就職活動を進める上で、もしくは会社を探し、どこに応募するかを選んでいく時には、「どんな職場環境で働くか」「どんな人と働くか」はとても大事な視点!といった話になります。

ジョブジョイントおおさかでは、発達障がいのある方にとっての理想の職場環境にはいくつか共通点があると思っています。

物理環境について
・整理整頓がされた職場
・業務マニュアルや手順書など視覚的な手がかりが整った職場
・気持ちを切り替えたり落ち着けるための休憩室やリフレッシュルームなどが整備された職場

人的環境について
・落ち着いた声でゆっくり指示をしてくれる職場
・一人ひとりに合わせて指導してくれる職場
・肯定的にフィードバックをしてくれる職場

学生さんと職場環境の相性が良ければ、職場で長く働くことができ、職場で活躍することが期待できると思います。
そのためにも、「自分に合う職場を探すこと」は、就職活動を進めていく上でとても大事な視点になるように思います。

参考ブログ

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。