【toiro】メンバーシップ型とジョブ型の雇用スタイル
こんにちは。
暑い日が続いてますね。
皆さま、いかがお過ごしですか⁇
さて、今回は「メンバーシップ型」と「ジョブ型」という言葉についてです。
2つの言葉は、いわゆる「雇用スタイル」のこと。
コロナ禍になり、新聞やネットなどで出てくることが多くなった言葉です。
難しい言葉で、僕もちゃんと分かっていないこともありますが、障がい者雇用との関連について書いてみたいと思います。
メンバーシップ型とは…
・先に人を採用してから仕事を割り振る
・仕事内容、勤務地、働く時間に対して明確な規定が無い
・雇用が安定的に確保されている(教育制度、異動や転勤があるなど)
ジョブ型とは…
・仕事に対して人が割り当てられるスタイル
・社員にとっては仕事のゴール(成果)が明確で、残業や長時間労働に繋がりにくい傾向がある
・「働き方」に関しても、ある程度柔軟に調整しやすい
*参考サイト
https://fledge.jp/article/job-membership
どちらが良いということではないですが、最近は「ジョブ型」を取り上げるメディアが多いような気がしています。
ウィズコロナと言われるようになり、オフィスで勤務する方(ホワイトカラーと言われるような方)は在宅勤務が推奨されました。
事務職のうち、AIに置き換えられるものが取り上げられたり、IT系の仕事が注目されるようになったりと、在宅勤務の業務内容にも変化が生じています。
一方で、体を使って仕事をする方や最近取り上げられることが多くなった「エッシェンシャルワーカー」などは、コロナ禍でなくてはならないポジションとなり、社会から高い評価を受ける機会が多くなりました。
このあたりも、ジョブ型を取り上げる要因のひとつになっているように思います。
さて、障がい者雇用で考えてみると、障害者雇用促進法の法定雇用率によって、法令遵守を意識する企業は障がいのある人の一定数を雇用する必要があり、「雇用ありき」になる傾向はあります。
そのため、ある程度の広義の業務内容で求人を出し、雇用した上で具体的な業務を考えたり1日のスケジュールを組み立てたりすることも多いものです。
そういう意味では、「障がい者雇用はメンバーシップ型」が多いのかもしれません。
(求人によっては、業務やスケジュールが明確に決まっていることもあるため、ジョブ型と言えることもあると思いますが。)
ジョブ型はメンバーシップ型より良い、とされる風潮にありますが、メンバーシップ型には良い点もたくさんあります。
例えば、障がいのある人で「大きな声で挨拶できる人」がいたとします。
出社したら「おはようございます!」、来客があれば「いらっしゃいませ!」と言う大きな声は、一見、周囲からすると空気を読んでいないように感じたとしても、毎日続けることで職場の中では当たり前の日常になり、結果的に雰囲気が明るくなったり、周りの社員も同じように元気に挨拶するようになったりと、相乗効果が生まれることもあります。
社長さんなど経営者の方からすると、暗い職場より「明るい職場」のほうが社員の生産性も向上し、業績も向上できると期待できるものです。
また、発達障がいの人で考えてみると、素直、律儀、真面目、正直なところを高く評価される企業は多いです。
これらも先ほどの話と同じで、発達障がいのある人の毎日の働きぶりが模範的な役割を果たし、周囲の社員によい影響を与えることがあります。
*参考コラム:【toiro】誠実でまじめめなとこが良いところ
メンバーシップ型とジョブ型については、良し悪しをつけず、どちらの働き方が自分にとって働きやすいかを考えたほうが良いように思います。
メディアがジョブ型を多く取り上げているようにも思いますが、そんなに気にしなくてもいいのかもしれませんね。
長文になりましたが、ご参考になればうれしいです。
ちなみに、以下のブログは職人さんのような働き方のことを書いています。
ジョブ型と近しい内容かもしれませんね。
こちらも、ご参考にしていただければと思います。
*参考コラム:【toiro】仕事は体で覚えて上達を!
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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。
ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。