【特別コラム】発達障害のある人にとって「働きやすい職場」ってどんなところ?
「自分に合う仕事って何だろう」
「どんな職場なら長く働けるんだろう」
就職を考えるとき、多くの方がこうした不安を感じると思います。
ご家族にとっても、「どんな環境なら安心して働けるのか」は大きな関心事ではないでしょうか。
支援の現場で多くの就職や職場定着に関わる中で感じるのは、“合う・合わない”は本人の努力だけではなく、職場との相性で大きく変わるということ。
今回は、「働きやすい職場の特徴」と「就職先の選び方」についてお伝えします。
1.仕事の内容が「わかりやすい」職場
まず大切なのは、仕事の内容がはっきりしているかどうかです。
例えば、
- やることが具体的に説明されている
- 手順が決まっている
- 「どこまでできたらOKか」がわかる
こうした職場は、とても働きやすい傾向があります。
反対に、
- 「臨機応変にやって」
- 「様子を見て動いて」
といった指示が多い職場は、戸惑いやすいことがあります。
面接や見学のときに「仕事の流れは決まっていますか?」「マニュアルはありますか?」と聞いてみるのもおすすめです。
2.「言葉で教えてくれる」職場
職場には、言葉にされていないルール(暗黙のルール)がたくさんあります。
- いつ報告すればよいのか
- どのタイミングで休憩をとるのか
- どこまで相談してよいのか
こうしたことを、きちんと説明してくれる職場かどうかはとても重要です。
企業見学のときに「新人の方にはどのように教えていますか?」と聞くと、その職場の教え方が見えてくることもあるように思います。
3.「得意なこと」を活かせる職場
- コツコツ続ける力
- 正確さ
- ルールを守る力
- 集中力
発達障害の人はこういった強みを持っている方が多くいます。
働きやすい職場は、その人の「得意なこと」に合わせて仕事を考えてくれる職場です。
- 自分が「やりやすい作業」「好きな作業」は何か
- どんな環境だと力が出やすいか
これから就職活動話を始めるひとは、これらを整理しておくことが大切です。
4.「相談しやすい人」がいる職場
どんな職場でも、困ることは必ず出てきます。
そのときに大切なのが、相談できる人がいるかどうかです。
- 上司や先輩に話しかけやすい
- 定期的に話を聞いてもらえる
- 小さなことでも相談してよい雰囲気がある
「誰と働くか」は大切なことなので、こうした職場は長く働きやすいです。
企業見学があれば、「職場の雰囲気」や「人の関わり方」をよく見てみてください。
5.「一人で頑張りすぎなくていい」職場
「迷惑をかけてはいけない」
「自分でなんとかしないといけない」
そう思って頑張りすぎてしまう方も多いですが、
働き続けるためには、頼れる環境がとても大切です。
- 定期的な面談がある
- 業務の確認がある
- 支援機関と連携している
こうした仕組みがある職場は安心です。
ジョブジョイントおおさかを卒業して就職した方の多くも、「毎月の定期面談」を実施してもらっています。
大切なのは「合う職場」を見つけること
就職というと、「自分が頑張ること」に目が向きがちです。
でも、本当に大切なのは、「自分に合う環境を選ぶこと」。
- わかりやすい仕事
- 言葉で説明してくれる文化
- 得意を活かせる仕事
- 相談できる人がいる
- 一人で抱えなくていい環境
こうした職場は、安心して働き続けることにつながります。
発達障害のある方にとって働きやすい職場は、
実は、誰にとっても働きやすい職場でもあります。
焦らずに、自分に合う環境を探していくこと。
そして、ご家族や支援者と一緒に考えていくこと。
それが、長く働くための一歩になると思います。

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コラムtoiroは、発達障害やコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

ジョブジョイントおおさかの所長。
障害のある人の就労支援に携わって20年となり、講演実績は150件。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援なども担当してきた。趣味は、散歩、読書、キャンプ、ハイボール。夢の北アルプス登頂を目指してマイペースにトレーニング中。










