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【toiro】発達障がいとの出会い~出会いが支えてくれた25年間・その1~

ちょうど今の季節、夜、窓を開けると、少しひんやりとした空気と共に、虫の音がどこかの草むらから聞こえてきて、なんとも心地よい、ゆったりとした時間が流れる…そんな季節の移り変わりを感じます。この夏、子育てにひと段落つきました。今まで子育てを通して出会ったいろんな人たちに思いを馳せた時、ふと、このタイミングで、自分の子育てを振り返ってみてもいいんじゃないか…という思いが湧いてきました。

決してうまくいったことばかりではなかったけれど、発達障がいの子どもを育てながら経験したきたことやいろいろな出会い、印象に残った体験を思い出しながら、つらつらと書き記してみようかなと思います。ただ、最初に申し上げておきたいのは、皆さんご存じのように、発達障がいの人は、100人いれば100通りの様相があり、一人一人違いますので、我が子にうまくいったことが、すべての方にうまくいくとは限りません。あくまでも参考の一例であることをご理解の上、お付き合いいただければと思っています。そして、発達障がいに関わる方の、子育てあるいは支援を考える際のきっかけになって、何かのお役に立てればうれしく思います。

 

私が初めて発達障がいと出会ったのは、25年ほど前(当時は発達障がいという言葉はまだメジャーではありませんでしたが…)とにかく我が子の不可解な行動に「どうしてみんなと同じことができないんだろう…」と、毎日頭を悩ましていました。

そんな時、初めて手に取った本が、当時ちょっとした話題になっていた司馬理英子さんの「のび太・ジャイアン症候群」のシリーズ本でした。「多動症・ADHD」という言葉に初めて出会ったのですが、我が子の行動にあまりにも似ていて、「これかぁ…見つけたぞ」と思ったのを覚えています。

当時、PCが少しずつ普及してきたころで、もちろんスマホはまだありませんでしたので、情報を得るのは簡単ではありませんでした。今のように検索ワードを入れたらいくつもの情報が出てくる、なんてことはありえないわけで、本屋で本を立ち読みしながら探すか、当時では貴重な講演会の情報が入れば、とにかく参加してみる、といったように本当に情報を仕入れるのが一苦労でした。25年たった今では、ネットでいろんな情報をキャッチできるようになりました。家にいながらONLINEでいろんなセミナーに参加することだって可能です。時代の移り変わりを感じます。当時は当時で大変だったけど、でも今は今で、また違った難しさがあるようにも思います。情報があふれすぎてしまって、どれが自分にとって、我が子にとって有効な情報なのかを選別する目が必要になってきます。子育てが大変なのは、古今東西一緒ですよね。 

 

私は当時、数少ないADHDの情報発信をされていた埼玉県にある団体で「指導者養成講座」を行っているという情報を得て、ADHDがまだ何者なのかわからない状態でしたが、そこに行けば何かがわかるだろうと、藁にもすがる思いで、早速1泊2日間の講座に参加しました。講座には、教員や福祉関係者、私のように当事者家族など、いろんな立場の方が参加されていました。ほとんど知識のないまま参加したので、聞きなれない専門用語もあり、ついて行くだけで必死だったのですが、思い切って行動したことで、実はとても貴重な話に出会っていたのです。

そのお話の続きは、また次のコラムで…

 

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がいのある二人の成人の母+就労支援事業所の支援員。
2人を育てた経験を活かし、自閉症スペクトラム支援士、ペアレント・メンターとしても活躍中。
最近は、ドラマを見ながら眠ってしまって結末が見れない母のために、それを見越して、そっと録画予約をしておいてくれる優しい息子と娘に感謝する毎日です。