【toiro】就職後の支援「就労定着支援サービス」を利用する良さ
ジョブジョイントおおさかは、自立訓練と就労移行支援を利用して職業訓練を行う事業所です。就職に向けて必要となるコミュニケーションの取り方や言葉遣い、報連相など、職場で求められることを練習することが主な目的になります。
そんな訓練を経て会社で働くことが決まると、訓練は一旦のゴールとなりますが、就職はスタートでもあるためここから本番といった感じです。
就職までは職業訓練での就労移行支援サービスがあり、就職後は「就労定着支援サービスがある」というのが今回のテーマでもあります。福祉サービスである「就労定着支援」について、話を進めていきます。
就労定着支援とは
文字どおり、就労定着支援とは、就労後の(職場)定着を支援する福祉サービスです。就職してから6ヶ月間は卒業前の就労移行支援事業所が定着支援をする制度上の決まりもあり、「就労定着支援」は就職後7ヶ月目から利用開始をすることができます。
利用前には、市役所障害福祉課の窓口に行って就労定着支援の申請を行い、受給者証が自宅に届いたら利用を開始できます。
利用期間としては、就職後7ヶ月目から3年6ヶ月までとなっていて、月一回の支援(職場訪問、個別面談など)が受けられることになっています。
就労定着支援の良さ
就職はゴールではなくスタートでもあります。これから長く働き続けるためのスタート日が入社日でもあるため、職場の中で働くとなると様々なことが起こることが想定されるかと思います。
働く前に見学や実習、面接時などで職場の方と接点を持てたことがあったとしても、長く働く中で職場内の人間関係や仕事でのやりとりは、やりがいや達成感を得られる時もあれば、苦労したり、時には失敗したりすることもあるかと思います。
そんな時、就労定着支援があれば人的なサポートを受けることができます。
・支援員が職場に来てくれる
・仕事のルールや手順を解説してくれる
・職場との間に入って橋渡しをしてくれる
・職場以外の場面で個別面談をしてくれる
・私生活や家族のことにも相談にのってくれる
・主治医など医療との間にも入ってくれる
上記はサポート内容の一部ですが、働き続ける中で相談したいことが増えたり、時には助けてほしい場面もきっとあるはずです。そういう意味では、就労定着支援の支援員による人的サポートは安心を得られることもあるように思います。
相談できる人がいる中で働き続ける良さ
最後は、事業所としての勝手な想いも含んでしまってますが、相談できる人が近くにいることの良さについてです。
ジョブジョイントおおさかは、開所して12年が経ち、190名の就職者がおられます。就職した方には就労定着支援サービスを利用していただいて、毎月の面談や職場訪問を実施しています。
就職当初は、仕事のことを話題にする方は多いです。仕事の進め方、上司や職場の方との関係性など、日々の仕事で気になることは色々あるようです。
でも、長く働き続ける中で、話題は仕事のことから私生活や家族のことに移って行き、仕事はある程度落ち着いて順調なために、仕事以外のことが気になる方は多いように思います。
・給与の使い方や貯金、金銭管理について
・ひとり暮らしに向けた準備の進め方
・趣味や習い事など、休日の過ごし方
・友人とのこと、恋愛や結婚について
・時には、転職やキャリアアップのことも
上記は相談内容のほんの一部ですが、生活を充実させたいために仕事を頑張っているという就職した方がおられるのも事実です。就労と生活は両輪でもあるため、定期面談で色んな話ができるのも、就労定着支援の良さでもあるように思います。
就労定着支援は就労移行支援事業所の全てが実施するサービスではないため、就労移行支援の事業所が就労定着支援も併せて実施していると「良さ」を感じやすいかもしれません。ジョブジョイントおおさかの定着支援も含め、支援機関を利用しながら働き続けることの良さも参考にしていただけたらと思います。
# 写真は、先日のなにわ淀川花火大会!就職した皆さんと楽しみました!
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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。
ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。