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【toiro】猫に学ぶ発達障がい16・いつも平気ってわけじゃない

我が家の猫は自由気ままです。やってくるのは気が向いたときだけ、昼間は眠って留守番しています。しばらく暮らしているうちに、私も猫の行動パターンが少しわかってきたようです。

そうしてわかったつもりになっていた昨今、思わぬところで見落としをしてしまいました。

 

先日、私はいつもどおり、眠る猫をおいて仕事に出かけました。

普段と違っていたのは、猫をおいたのがリビングではなく、私の部屋だった点です。ちょうど工事業者の方がいらっしゃる予定があり、猫をどこかの部屋にかくまっておく必要があったためです。とはいえフードも水もトイレも準備ずみ。私からすればいつものように留守番を任せるつもりでした。

 

ところが私が帰宅すると、猫はどうにも物申すところがある様子でした。足元をついて回ってにゃあにゃあと鳴き、食卓のランチマットに寝そべって夕飯を妨害し……。

後から母に聞いたところ、猫は部屋から出たいといって、扉越しに鳴いていたそうです。考えてみれば、いつものことと思っていたのは私の視点。猫にとっては「目覚めれば慣れたリビングではない部屋」「他の家族もまったくいない1匹だけ」。普段と違うと感じても仕方のない状態でした。

 

私たち発達障がい当事者においても、慣れが見落としにつながることがあります。自分の特性について忘れかけたり、軽く見積もったりしてしまうのがその一例。ひとつの変化なら平気でも、2つ以上重なると途端にしんどくなってしまうこともあります。

もし「平気じゃない」ことに気づけたら、素直に受け入れて、次からの対処に活かすのがよさそうです。

 

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がい当事者。お仕事では記事の執筆・イラストの制作・動画制作などを行っています。
ピアサポートグループの活動・講演会への参加などを通して、地方の町から発達障がいに関する発信を行っています。
こちらのブログ「toiro」では、自分自身の体験・身近な方々の体験談に基づいて「日常生活での気づき」「実際に役立った、二次障がいへの対処・予防方法」「猫の観察記録から学んだ、発達障がいとのつきあい方」などの記事を作成しています。