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【toiro】日常の自分を振り返ってみる ~ライフスキル倶楽部での取り組み~

10月も後半、朝夕と少し冷え込むようになり、今日は何を着ていこうか…と悩む毎日です。

庭先の金木犀からは甘い香りが漂い、一雨ごとに秋が深まってきているようですね。

 

さて、ジョブジョイントおおさかの自立訓練では「ライフスキル倶楽部」という講座を実施し、社会人生活を送るために必要なスキルを学んでいます。毎週、いろいろなテーマを取り上げるのですが、その中でも、できるだけ自分のことを振り返っていただく機会を設けるようにしています。

たとえば、「ストレスコーピングについて」取り上げた時のお話です。「コーピング」とは、英語のcopeが語源で「問題に対応する、切り抜ける」というような意味なので、「ストレスコーピング」とは、言うなれば「ストレス解消法」というところでしょうか。

どんな人でも多かれ少なかれ、何らかのストレスは抱えているものです。ストレスを溜めてしまうと、心や身体の不調として現れてきますよね。ストレスとうまく付き合っていくためには、まず「自分のストレスのサインに気付く」ことが大切だと思います。

 

今回のワークでは、それぞれご自身を振り返っていただき、自分はストレスと、どんな風につき合っているのかに気付いてもらうところから始めてみました。

まずは、「ホッとするのはどんな時?」と「スカッとするのはどんな時?」というテーマを投げかけて、それぞれに書き出してもらいました。ところが、これがなかなかすぐに浮かんでこないのです。一例として、「寒い日に家に帰って、暖かいお風呂につかった時、どんな風に感じますか?」とか、「応援しているチームが最終回、逆転満塁ホームランで勝利したら?」というような話をすると、少しイメージが湧いてきたようでした。

日常生活の中でホッとする場面などは、印象に残らないものも含めると結構あるはずです。もしかしたら無意識のうちに、それらの行動でストレスを和らげていたかもしれません。ただ自分で認識できていなかっただけ…かもしれませんね。

 

このワークでは、「ホッとすること、スカッとすること」を言葉にして書き出すことで、自分のストレスコーピングに役立つ行動をはっきりと目で見て認識するというのが一つのねらい、そして、もう一つは、じっくりと自分の日常生活を振り返ることで、身近なところにストレス解消のヒントがあるということに気付いてもらいたい、ということがねらいでした。

何かと忙しい日常では、ゆとりを持つのは難しかったりもしますが、こうやって時々、自分を振り返ってみることで、今まで気付かなかったことに気付けるということは、たくさんあると思うのです。ライフスキル倶楽部では、これからもそんな機会を提供していけたらと思っています。

そして、その気付きが、ご自身の「自己理解」につながっていけば嬉しいです。

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がいのある二人の成人の母+就労支援事業所の支援員。
2人を育てた経験を活かし、自閉症スペクトラム支援士、ペアレント・メンターとしても活躍中。
最近は、ドラマを見ながら眠ってしまって結末が見れない母のために、それを見越して、そっと録画予約をしておいてくれる優しい息子と娘に感謝する毎日です。