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【toiro】共感とは「カメラマンになること」である?

誰かと話をしているとき、こう答えたことはあるでしょうか。
「あなただって同じことされたら嫌でしょう?」
「いいえ、全然」
後は大変です。相手は怒り心頭、私は頭を抱えます。またやってしまった!
これぞ発達障がい当事者に悩ましい「共感が難しい問題」です。

周りの人からもらったアドバイスは「相手の心に寄り添う」という類のもの。どうしたら共感したことになるのか、なかなかつかむことができません。私たちに求められている共感とは、いったい何なのでしょうか?
この問いについて最近、私なりに答を見つけることができました。早速ご紹介いたします。

共感とは「相手の顔のすぐ傍で、カメラをのぞいて、同じ方向を向くこと」です。
何の話? と思われた方、ご安心ください。説明いたします。

私たちはそれぞれ自分の世界を持っています。というより、私たちはあらゆるものを「私中心の世界」を通してのみ認識することができます。何しろ五感を通して初めて、世界を認識できるわけですから。食べられるものは何か、家はどこか。「私にとって意味のある世界」がはっきりしているおかげで、生きていくことができるわけです。
自分以外の相手に共感するためには、この「私中心の世界」から、いったん抜け出る必要があります。
「私中心の世界」を出た後「相手中心の世界」に入り込んで、相手の視点から世界を見るとします。このとき私が感じるものは「相手中心の世界」であり、相手が実際に感じている世界に、かなり近いものになります。このとき感じたものが共感です。
アドバイスの「相手の心に寄り添う」という表現も、この方法を踏まえて振り返ると、的を射たものだったわけです。

共感ってどうしたらいいのか。そう悩んだとき私は、カメラを持って相手の傍に立つ自分を想像しています。カメラ越しに何が見えているのでしょう。私は、何を感じ、何を思っているのでしょう。
このときの答が「相手に共感した結果」ではないでしょうか。今の私はこう考えています。

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コラムtoiroは、
発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。
名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
須藤真理子(Suto Mariko)

発達障がい当事者。地方都市でピアサポートグループの活動を行っています。
当事者の視点から、自分で試してみた情報の共有や周知活動に参加しています。
主な内容は「食生活と発達障がいの関係」「実際に役立った・便利だった二次障がい対処法」「日常生活での気づき」など。
好きなことは、絵を描くこと・物語を書くこと。
「二次障がいでつらいとき、ものづくりにエネルギーを使う」のは、かなり実用的な対処方法だとお伝えしたい次第。