【特別コラム】「素直さ」は強みになる~世界自閉症啓発デーに寄せて~

4月2日は、世界自閉症啓発デーです。
この時期になると、自閉症について改めて考える機会が増えます。

自閉症の特性というと、「苦手さ」や「困りごと」に目が向きがちですが、実際に関わる中で感じるのは、たくさんの「強み」があるということです。

強みは、日常の中にある

自閉症のある方の強みは、本当に多様です。

・興味のあることへの高い集中力
・繰り返しを苦にしない力
・正確さや丁寧さ
・視覚的に理解する力
・論理的に考える力

これらには、仕事に直結する力もたくさんあります。
細かい作業や正確さが求められる仕事では、その力が大きな価値になりますし、繰り返し作業することで職人技になる人だっています。

また、強みはスキルだけではないように思います。

「素直さ」という大きな強み

私たちが日々の関わりの中で強く感じるのは、
自閉症のある方の人柄としての強みです。

・誠実であること
・裏表がないこと
・ルールを大切にすること
・そして、何より「素直」であること

こうした特徴もまた、職場のなかでとても大きな価値になります。

例えば、挨拶を大切にする方がいるだけで、職場の雰囲気が変わることがあります。
実際に、毎朝元気に挨拶をすることで、周囲の人も自然と挨拶をするようになり、職場全体が明るくなったというケースもあります。

これは、スキルではなく、まさに「素直さ」や「人柄」が生み出す価値なんだと思います。

素直さは、学びと成長につながる

「素直さ」は、もう一つ大きな意味を持っています。

それは、成長しやすさです。

・アドバイスを受け入れる
・やり方をそのまま実践する
・繰り返し取り組む

こうした姿勢は、仕事を覚える上でとても重要です。
特に、就労の場面では、「教えたことをそのままやってみる力」は、信頼にもつながります。

素直さは、単なる性格ではなく、働く力そのものとも言えるかもしれないです。

強みと弱みは、表裏一体

ただし、ここで大切なのは、強みと弱みは表裏一体だということです。

・こだわりが強い → 集中力の高さ
・正直すぎる → 誠実さ
・ルールに厳しい → 責任感がある

こうした特性は、環境や関わり方によって、「強み」にも「弱み」にもなります。

つまり、強みは、その人の中にあるだけではなく、環境との関係のなかで生まれるものでとあります。

強みを活かす社会へ

自閉症のある方の強みは、すでにたくさん社会のなかで活かされています。

そしてこれから大切なのは、

・強みを見つけること
・強みとして捉えること
・強みが活きる環境をつくること。

特に「素直さ」は、見過ごされがちですが、人と人との関係の中で、確実に大きな意味を生み出していく力でもあると思います。

さいごに

今日、世界自閉症啓発デーは、「理解を深める日」です。
その理解は、「できないこと」だけでなく、「できること」「良さ」「強み」に目を向けることから始まります。

一人ひとりの素直さや強みが、
自然に活かされる社会へ。

そんな地域づくりを目指していきたいです。

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コラムtoiroは、発達障害やコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障害のある人の就労支援に携わって20年となり、講演実績は150件。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援なども担当してきた。趣味は、散歩、読書、キャンプ、ハイボール。夢の北アルプス登頂を目指してマイペースにトレーニング中。

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