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【toiro】臨機応変は「準備」で作れる

臨機応変。単語を見た瞬間、顔をしかめた方もおいでかもしれません。
無理もないことです。「適当にうまくやっておいて」なんて本来の意味と異なる使い方をされたり、何があっても状況に合わせなくちゃならないと誤解したりしてしまいがちな言葉ですから。

 

しかし結論から申し上げると、臨機応変は私たちも身に付けられます。「前もって準備すること」が、できるようになればいいのです。

 

たとえば大阪から神戸まで出かけたいときは、必要なことを前日までに考えておきます。どの路線の電車に乗るか。乗り換えは必要か、どこの駅ですればいいのか。もし目的の電車に乗れなかったときはどの移動方法を使うか……3パターンくらい考えて、スマートフォンのカレンダーアプリに書いておくと便利です。

予想外のことが起きたとき、頭が真っ白になってしまって動けなくなる……私たち発達障がいの人は、そんな経験をすることがあります。素早く立ち直ってその場で次の行動を考えるのは、確かに難しいことでしょう。
とはいえ話は簡単です。その場で考えるのが難しいなら、先に考えておけばいいのです。

 

臨機応変とは「その時その場に応じて適切な手段をとること」です。「何が起こっても素早く立ち直って、その場で次の行動を考えること」ではありません。
過去に失敗したことがあるなら、同じ失敗を防ぐために考えること。未来に心配ごとがあるなら、予想される問題をどうやったら解決できるか考えること。経験から学んで、前もって準備をすることで、臨機応変は実現できるのです。
これだったら、私たちにもできそうじゃありませんか?

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がい当事者。お仕事では記事の執筆・イラストの制作・動画制作などを行っています。
ピアサポートグループの活動・講演会への参加などを通して、地方の町から発達障がいに関する発信を行っています。
こちらのブログ「toiro」では、自分自身の体験・身近な方々の体験談に基づいて「日常生活での気づき」「実際に役立った、二次障がいへの対処・予防方法」「猫の観察記録から学んだ、発達障がいとのつきあい方」などの記事を作成しています。