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【toiro】猫に学ぶ発達障がい8・不安はエネルギー

まずは写真をどうぞ。我が家の猫が獣医さん通いに抵抗しているときの様子です。室内飼いとはいえ、年に1度はワクチンの接種が必要だというのに、物陰に隠れてこの調子。
もっとも隠れているのは、まさに猫を入れて運ぶためのキャリーバッグの中です。この後あえなくふたをされ、にゃあにゃあ鳴きながら獣医さんへと連れていかれてしまいました。
いかにも不安そうな猫のこの行動、私が笑えるかというと……とてもそうはとは言えません。

 

 

みなさんは急に不安になったことってあるでしょうか。そんな不安と、どう向き合っていらっしゃるでしょうか。

 

私たちは日々、様々なものごとに接する中で、不安を感じることがあります。初めて見るもの、以前とんでもない目にあった経験があるもの。こんな場合なら不安が役立つこともあります。不安そのものは、私たちに注意と警戒を促し、素早く行動させるためのしくみですからね。

 

問題なのは「誤作動した不安」です。たとえば試験本番、たとえば大きな発表の準備……大切なこと、取り組む必要のあるものごとだと頭ではわかっていても、なかなか向き合えないことがあります。ぐるぐる考えていれば不安は大きくなる一方、さりとて変化に抵抗してもいいことがないのは、我が家の猫を見てのとおりです。

 

そんなとき、私たち人間はどうするか?
私たちにできる一番簡単な方法は「不安なままでも行動すること」です。
不安の目的は本来、私たちを行動させることです。つまり不安はエネルギーとして活用できるものなのです。不安によって生まれたエネルギーで、目的に向かって取り組むもよし、不安の原因を調べるのもよし、信頼できる周りの人に相談してみるのもよし。不安の目的に従ってエネルギーを使ってやれば、風船の空気が抜けるみたいに、次第に不安は薄らいでいきます。
みなさんも、よかったら試してみてくださいね。

 

ちなみにその後の猫ですが、獣医さんに注射を打たれてからは、大騒ぎが嘘のようにすっかりおとなしくなりました。
「不安なりに行動することこそ不安の特効薬」というのは、どうやら猫にもあてはまるみたいです。

 

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コラムtoiroは、
発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。
名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
須藤真理子(Suto Mariko)

発達障がい当事者。地方都市でピアサポートグループの活動を行っています。
当事者の視点から、自分で試してみた情報の共有や周知活動に参加しています。
主な内容は「食生活と発達障がいの関係」「実際に役立った・便利だった二次障がい対処法」「日常生活での気づき」など。
好きなことは、絵を描くこと・物語を書くこと。
「二次障がいでつらいとき、ものづくりにエネルギーを使う」のは、かなり実用的な対処方法だとお伝えしたい次第。