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【toiro】人生の棚卸~新しいステージへ~

いつのまにか、今年も桜の便りが届く季節になりました。
全国的に、例年になく桜の開花が早いようですね。どんな環境下においても、毎年美しい花を咲かせてくれる「桜」は、芯の強さを感じさせてくれます。今年も、例年のような花見とはいかないですが、多くの人が「桜」から元気をもらえそうな気がします。

 

3月~4月は、「別れ・旅立ち・出会い」の季節でもあります。今年が節目にあたる人たちは、きっと一日一日緊張感のある日々を送っておられることでしょう。

 

私事ですが、今春息子が社会人の仲間入りをします。今までの学生時代の進学や進級とは違い、大きな節目であることを肌で感じています。先日、自分の部屋を片付けたこともないような息子が、突然、自分の部屋の整理を始め、ついには部屋の模様替えまでやっていました。学生時代の教科書や参考書、ノート・プリント類など、処分するものがいっぱいでした。本人に理由を聞くと、「心機一転だよ」と言っていましたが、彼の中で確かに何かが切り替わったのでしょう。これはまさに「人生の棚卸」のようなものだなと感じながら見ていました。

 

「棚卸」とは、お店の決算などの際に、在庫確認をすることで、損益など現在の状況を正しく把握し、今後の方針を決めるデータを集めるという、とても重要な作業のことです。

 
それを人生に当てはめて考えてみると…

 

学生から社会人への大きな転機において、今までの自分を振り返りながら、自分がどんなことをやってきたのか、そして今の自分には何がどれくらいできるのか?自分の強みは何なのか…と、今現在の自分と向き合いながら、自分にとって必要なものと必要でないものを整理していきます。そして次の目標を立てるために、今の自分に足りないものは何か?達成するためには、あと何がどれくらい必要なのか、などを整理しながら、これからの将来に目を向けて、次のステージへの一歩を踏み出す…そんな感じでしょうか。

そう考えると、私たちは、就労を目指す利用者の皆さんの「人生の棚卸」の一部をお手伝いさせていただいているのかもしれません。自立訓練も就労移行もそれぞれ2年という有期限ではありますが、その短い期間の中で、その人の人生の大きな節目に関わらせていただいていると,いうことを、肝に銘じておきたいと思います。

 

社会全体がまだまだ大変な状況ではありますが、この春、希望を胸にそれぞれの新しいステージへと向かう皆さんに心からのエールを送ります。

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がいのある二人の成人の母+就労支援事業所の支援員。
2人を育てた経験を活かし、自閉症スペクトラム支援士、ペアレント・メンターとしても活躍中。
最近は、ドラマを見ながら眠ってしまって結末が見れない母のために、それを見越して、そっと録画予約をしておいてくれる優しい息子と娘に感謝する毎日です。