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【toiro】猫に学ぶ発達障害4・ここちよい環境の大切さ

私が猫と暮らしていて一番に驚いたことは「猫は居心地のいい場所を見つけるのがとても上手」だということです。

かまってほしいときは家族が集まるリビングのテーブルの上、1匹で寝たいときには冷蔵庫の上のかごの中。縁側にできた日だまりを追って、寝返りをうちながら移動しているなんてこともしょっちゅうです。猫の気ままなイメージはどこへやら、気持ちよさのためなら手間暇は惜しみません。

 

そしてこれは、しばしば見習うに値する習性でもあります。

なぜかって? 私たち発達障害当事者は「まだ我慢できる」と言う困った理由で、体に合わない環境にいつづけることがあるからです!

 

私の話を例に挙げましょう。

私の部屋には最近、新しいクッションとモニタが届きました。クッションは体圧分散、モニタは目の負担軽減の機能をうたわれる立派な品物です。お値段もそれなりにしましたが、私には彼らを迎える切実な理由がありました……「目・肩・腰の痛み」という理由が!

在宅勤務の機会が増えてこちら、私の目やら腰やらは抗議の声を上げるようになりました。筋トレも蒸しタオルもそろそろ限界、CMでおなじみのエナジードリンクは体に合わないときたもので、根本的な解決を必要としていたのです。

 

その後どうなったか? 問題はすべて解決しました!

お尻が痛い、背中が曲がる、体が前のめりになるといった諸々まとめてすべてです。今までの格闘はなんだったのか。ちょっと拍子抜けしたくらいです。

考えてみればおかしなことです。仮に5万円かかったとしても、この先クッションやモニタを5年間使うとすれば、1日あたりのお値段はだいたい27円です。大きめのチロルチョコが1つ買えるくらいです。

それより高いチョコだって気軽に買い物かごに入れるというのに、デスクワークの平和に直結するクッションやモニタに抵抗を示すとは、いったいどうしたことでしょう。

 

私たちは、辛さと努力を同等に扱ってしまうことがあります。けれど実際には、一流と呼ばれる人たちが、設備や人間関係を含む「環境」を大切にしていることもまた、よく知っているはずです。

毎日使うものであればあるほど、理にかなった心地よさを確保するのは大事なこと……今回の出来事を通して、改めて猫に教わりました。

そして猫は今日も気持ちいい場所、つまり取り込んだばかりの私のシャツの上に座っています。当然シャツは毛だらけです。ああ、在宅勤務でよかった……。

 

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コラムtoiroは、
発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。
名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
須藤真理子(Suto Mariko)

発達障がい当事者。地方都市でピアサポートグループの活動を行っています。
当事者の視点から、自分で試してみた情報の共有や周知活動に参加しています。
主な内容は「食生活と発達障がいの関係」「実際に役立った・便利だった二次障がい対処法」「日常生活での気づき」など。
好きなことは、絵を描くこと・物語を書くこと。
「二次障がいでつらいとき、ものづくりにエネルギーを使う」のは、かなり実用的な対処方法だとお伝えしたい次第。