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【toiro】「あいまい」は、見方を変えてみる

午前六時、外はまだ薄暗い。
窓を開けるとヒヤッとした空気が流れ込んできて、いつのまにか季節が移り変わっていることに気付かされます。

日本には「春夏秋冬」という四季が存在しますが、どこまでが秋でどこからが冬なのか…はっきりとした区切りはなく、私たちは何となく季節が変わったことを肌で感じ取っています。
私たちの生活の中には、このように境目がはっきりとしない、あいまいなことがたくさんあります。

たとえば、
「ちょっとだけ…」とか「なるべく早く…」など、
あいまいな言葉は時には便利なこともありますが、言われた人は、「ちょっとってどれくらい?」「なるべく早くっていつまで?」と、不安に思うでしょう。
聞き手にとっては、とても不親切な言葉かもしれません。

そんな不安定な言葉も、ちょっと見方を変えることで安心できる言葉として生まれ変わります。


5分間だけ待ってね」とか
今日の12時までに提出してください」など、
具体的に示すことで、どんな人にもわかりやすく、はっきりと伝えることができるのです。
簡潔な連絡や報告が必要とされるビジネスシーンでは大切なスキルですね。

発達障がいのある人は、抽象的なことをイメージするのが苦手で、「あいまいな言葉」は不安な気持ちが強くなることもあるようです。
周りの何気なく言った言葉が、混乱することもあります。

具体的に伝えることは、困っている人たちの不安が軽減でき、コミュニケーションも取りやすくなるものです。

簡単にできそうで、つい忘れてしまいがちなこと…

相手にわかりやすく伝えるという「思いやり」を忘れないようにしたいものです。

( mashimo )
  

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がいのある二人の成人の母+就労支援事業所の支援員。
2人を育てた経験を活かし、自閉症スペクトラム支援士、ペアレント・メンターとしても活躍中。
最近は、ドラマを見ながら眠ってしまって結末が見れない母のために、それを見越して、そっと録画予約をしておいてくれる優しい息子と娘に感謝する毎日です。