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【toiro】感覚のちがいを知る

関西では「晩秋」~秋から冬へ移り変わっていく季節~を迎えています。

季節の変わり目というのは、一日の気温差もあり、毎日着るものに迷ってしまいませんか。

  

多くの人たちは、テレビの朝のニュースやスマホアプリなどの天気予報を通じて、その日の天候や最高気温、最低気温などの情報を得ています。
最近は「今日お帰りの際は、厚手の上着があったほうが良いでしょう」とか、詳しく解説してくれたりもしますので便利ですね。
それらの目や耳から得た情報をたよりに、当日の服装を決めている人が多いと思います。中には実際に外の空気に触れて自分の肌で感じ取る人もいるでしょう。
しかし、時には目測を誤り、予想以上に寒かったりすると「しまった…」と後悔することもよくあることです。

  

よく耳にするのは、「寒がり」とか「暑がり」という言葉。
確かに人によって気温の感じ方は少し違うということはなんとなく想像できます。
しかし、たまにその想像を超えた格好でいる人を見かけることはありませんか?
冬の寒空に半袖Tシャツ1枚でいたり、夏の猛暑の中フリースのジャケットを着ていたり… 
ご当人は平気な顔をしているように見えるのですが、周りの人の方が大丈夫かな…と心配してしまいます。

  

最近になって、発達障がいの人たちの中に、感覚に問題を抱える人が多いということが一般にも知られるようになってきました。
大きな音が苦手だったり、触られると過敏に反応したりする「感覚過敏」と言われるもので、メディアでもよく取り上げられていますね。
しかし、その反対で痛みをあまり感じられず怪我に気づかなかったり、高熱が出ていても平気だったりして病気の発見が遅れてしまうような「感覚鈍麻」も存在するということも知っておくべきでしょう。

  

「感覚過敏」に関してはもちろん、「感覚鈍麻」の方は下手をすると命にも係わるようなこともありますので、注意が必要です。

近くにいる人たちが日々生活の中で早いうちに気づいてあげることが大切だと思います。

  

一般の方に、発達障がい者への理解がなかなか浸透しない大きな原因の一つに、この「感覚の違いの問題」が大きく関わっているような気がしています。

たいていの人は、自分の感覚が当たり前だと思っていますから、なかなか人の感覚までは想像しにくいものです。

まずは、「自分の周りには、生まれつき自分とは違う感じ方をする人もいる」という事実を知ることがスタートですね。

( mashimo )

  

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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発達障がいのある二人の成人の母+就労支援事業所の支援員。
2人を育てた経験を活かし、自閉症スペクトラム支援士、ペアレント・メンターとしても活躍中。
最近は、ドラマを見ながら眠ってしまって結末が見れない母のために、それを見越して、そっと録画予約をしておいてくれる優しい息子と娘に感謝する毎日です。