【toiro】猫に学ぶ発達障害32・小判とかつおぶし
小判とかつおぶし、これらの共通点は何でしょう。
正解は「猫に関することわざ」。「猫に小判」は「どんなに貴重なものであっても価値のわからない者には意味がないこと」。「猫にかつおぶし」は「その者の好物をわざわざ傍に置くような、過ちが起こりやすい状況」を、それぞれ表すことわざです。
我が家の猫もそうでした。一万円札に対しては少し匂いをかいで離れてゆき、冷奴の上のかつおぶしには人目を盗んでにじり寄っていました。
ことわざの中で、猫はお金の価値をわからないもののたとえに使われています。しかし、実際に傍で観察していると、自分に必要なことは驚くくらいに理解しているのが猫です。母が呼びかける「おやつ」の言葉にはしっぽを立てて駆け寄り、母がベッドに入れば後を追って専用のクッションの上で丸くなります。もしお金が美味しい食べ物や、ふわふわの手触りをしているものなら、猫はきっと価値を理解したことでしょう。価値のわからない猫がおかしいのではなく、ものごとに対する価値観が人間とは違うだけなのです。
考えてみれば、同じ人間どうしでも価値観は異なります。
見たい映画のジャンルも違えば、良いと感じるお天気・気温・湿度もさまざま。食事に対しての考え方も、数多くあるうちのどの面を重視するかは人それぞれです。それ自体を楽しむもの、人間関係をよりよくする場、目的のための栄養補給……どれかひとつが一致するだけでも、相当な幸運に違いありません。
同じ価値を共有できるときはそのこと自体を喜ぶ。違うときは「あなたはそうなんですね」「詳しいのなら教えてもらえますか」と一度話を聞いてみる。猫の好物を探るときのように、相手のことを素直に見聞きする姿勢が、違う価値観に接するときの第一歩なのかもしれません。

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コラムtoiroは、発達障害やコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
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発達障害当事者。お仕事では記事の執筆・イラストの制作・動画制作などを行っています。
ピアサポートグループの活動・講演会への参加などを通して、地方の町から発達障害に関する発信を行っています。
こちらのブログ「toiro」では、自分自身の体験・身近な方々の体験談に基づいて「日常生活での気づき」「実際に役立った、二次障害への対処・予防方法」「猫の観察記録から学んだ、発達障害とのつきあい方」などの記事を作成しています。










