【toiro】イベントの効能
大型連休も過ぎ、日々温かくなりゆく昨今、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
5月の第2日曜日、6月の第3日曜日は、それぞれ母の日、父の日です。我が家ではこの約1カ月間を「感謝月間」として活用しております。
なんだってそんなに長期間を取っているの? と不思議にお思いの方もおいでかもしれません。理由は単純。発達障害当事者である私にとって、こうしたイベントごとは、身近な人に感謝するとても便利な機会だからです。
私は身近な人に山ほどお世話になっています。その範囲ときたら、家族だけでなく、支援団体の方、ご近所にお住まいの方、かかりつけの病院のお医者さまと看護師さままで多岐にわたります。
日頃自分の関心事や、目の前のお仕事に突っ走ってしまいがちな私にとって、イベントごとは周囲の方々に思いを馳せるよいチャンスなのです。立場上、贈り物をできない方もいらっしゃいますが、お礼を伝える機会を意識するには充分なきっかけです。
贈り物をできる人にも、いざ準備となると、その方の喜ぶものを真剣に考えることになります。
お花を喜ぶ人もいれば、お菓子が好きな人、日用品が欲しい人もいます。時間と共に体調や好みが変わっていることもあります。以前に贈り物をしたのはいつでしょう? 今は何だったら喜んでもらえるでしょう?
その人について一生懸命考える機会を、イベントを通して、私たちは得ることができるわけです。
私たち発達障害当事者、特に口下手さんにとっては、イベントの日は便利な「理由づけ」になります。特別なことをする照れくささ、不思議そうに飛んでくる「どうしたの急に?」の質問、みんな「イベントだから」の一言で答えられます。こんなありがたい日があるでしょうか。
皆さまもよかったら、イベントに乗って、感謝を伝えることに挑戦してみてくださいませ。
長考の末、我が家では、母の日用にピンクのカーネーションとレモンタルト、父の日用に梅酒とお猪口セットが準備されました。
皆さまの毎日が、特別な日をきっかけにして、より素敵なものになりますように。

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コラムtoiroは、発達障害やコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

発達障害当事者。お仕事では記事の執筆・イラストの制作・動画制作などを行っています。
ピアサポートグループの活動・講演会への参加などを通して、地方の町から発達障害に関する発信を行っています。
こちらのブログ「toiro」では、自分自身の体験・身近な方々の体験談に基づいて「日常生活での気づき」「実際に役立った、二次障害への対処・予防方法」「猫の観察記録から学んだ、発達障害とのつきあい方」などの記事を作成しています。









