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【特別コラム】繰り返すことで職人技になる

特別コラムも今日で6日目。今回は、私たちの法人で運営するチョコレートと焼き菓子の専門店「LaLa-chocolatTAKATSUKI」で活躍する、自閉症や知的障害のある方たちのお仕事についてのご紹介です。

LaLa-chocolatは、2025年10月21日で開店10周年を迎えます。オープン当初から、自閉症のある方たちが、日々お菓子作りに携わってこられました。
厨房での仕事は本当にさまざま。幅広く担当してもらっています。

・粉や材料の計量
・生地をのばす作業
・クッキーの型抜き
・ガレットに模様をつける
・ナッツを細かく切る
・商品の袋詰めやラッピング
・洗い物や片付け などなど

お菓子作りは、工程を細分化しやすいという特徴があります。そのため、「細かい作業が得意」「繰り返しが取り組みやすい」「丁寧な手先を使った作業が得意」など、厨房の仕事は一人ひとりの“強み”を活かしやすい職場環境でもあります。

同じ作業を毎日続けている自閉症の方は、繰り返す中でスピードと正確さがどんどんアップします。袋詰めのラッピングでは、丁寧に作業する分、美しく詰めることができ、商品も華やかになります。最初はゆっくりでも、3年、5年と繰り返すうちに、それぞれが“職人技”へと成長していかれていて、ともに働くことで支援者もたくさんの学びをもらっています。

 

「できることを繰り返す」
これって、実はとても大きな意味があると思っています。

慣れた作業を繰り返すことは安心になり、次第に自信になっていきます。毎日の積み重ねが仕事のクオリティを上げ、商品もより良くなる。これは、誰にでもできることじゃないですし、自閉症の人の特性と強みが活かされたからこその意味でもあります。

 

強みを活かす現場づくりは、法人としても、ジョブジョイントおおさかの就労支援としても、引き続き頑張っていきたいテーマです。
LaLa-chocolatのお菓子作りでは、強みを活かすことがお客様の喜びにも繋がり、時にはお客様に「美味しかった!」と言ってもらえることもまた、自閉症の人たちのやりがいや充実感に繋がっています。

 

繰り返すことで職人技になり、職場での活躍がお客様や地域社会にも伝わっていく。
20年後も30年後も、そんなお店でありたいです。

特別コラムはこちら

2021年より、世界自閉症啓発デーに合わせた特別コラムを続けています。簡単な説明ではありますが、自閉症・発達障害のことをお伝えしています。
詳しくはこちら。

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コラムtoiroは、発達障害やコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障害のある人の就労支援に携わって20年となり、講演実績は150件。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援なども担当してきた。趣味は、散歩、読書、キャンプ、ハイボール。夢の北アルプス登頂を目指してマイペースにトレーニング中。