発達障がいのある方の就職成功の秘訣!ジョブコーチがサポートする職場定着とは?
先日、ジョブコーチとして活動する支援員が集まり、実践報告を行う研修(主催:全国ジョブコーチ連絡協議会)に参加しました。そこで実践報告として発表もさせて頂いたので今回は、その内容の一部をご紹介します!
ジョブコーチとは?
ジョブコーチは、障がいのある人の 働くことをサポートする専門家 です。
具体的な支援としては、障害のある人と職場の「橋渡し」を行います。
✅ 仕事のやり方やコツを教える
✅ 職場になじむサポートをする
✅ 働く人と会社の橋渡しをする
障がいのある人と企業の両方を支え、安心して働ける環境づくりをお手伝いします。
事例紹介:スーパーマーケットで働くMさん
Mさんは、高校卒業後の就職活動に不安を感じ、先生と一緒に支援機関を探していました。その中で「ジョブジョイントおおさか」に繋がり、自立訓練(2年)と就労移行(2年)を利用するなかで働くためのスキルを身につけました。
強みを活かせる職場探し
いくつかの企業で実習を重ねる中で、Mさんの得意なことが見えてきました。
🔹 ルールを守ることや正確性が求められる仕事が向いている
🔹 繰り返しの作業が得意
もともとは「スーツを着て事務職」と考えていたMさんですが、実習を通じて「軽作業の方が自分に合っているかも」と気づきました。
現在のスーパーマーケットでは、採用前に実習をさせて頂くことを企業様にお願いさせてもらいました。スタッフも一緒に職場に行き、ご本人と一緒に仕事に取り組みます。そこで仕事のコツや職場での振る舞い方を体感し、よりよい方法をご本人にもアドバイスしていきました。また、職場の方も、私たちジョブコーチと本人の関わり方を見て、障がい特性のことや関わり方を知ってくださるきっかけとなりました。
実習から採用へ!
スーパーマーケットでの実習を経て、企業側にも強みや特性、関わり方を理解してもらい、Mさんは 正式に採用 されました!
働くまでの間も、少し期間があったため、事業所のプログラムでもMさん用特訓プログラムをつくり、品出しや接客の練習を行い、スムーズに仕事をスタートできるようご本人と準備を進めていきました。

現在のMさんの活躍
現在は、商品の前出し(整理整頓)を担当し、店長からも「正確で丁寧!」と評価されています。最初は接客に不安がありましたが、今ではお客様に商品の案内もできるようになりました。
「自分が並べた商品を手に取ってもらえるのが嬉しい」とやりがいを感じていることをMさんもお話されていました。

最後に…
今回の発表させて頂いたケースもそうですが、ご本人の障がい特性上の「強み」と職場の「環境」がマッチングできた結果、ご本人の良さが発揮され、会社での戦力になっているのだと感じます。
ジョブジョイントおおさかではこれからも、発達障がい/ASDの専門家として、障がい特性からご本人の得意なことや苦手なことを情報整理し、ご本人の得意なことで職場で活躍できるよう、職場の定着の支援をしていきたいと考えています。
就労移行支援事業所では、事業所にジョブコーチが在籍していて、就職後も安心して働き続けられる枠組みのある事業所が沢山あります。働くことに不安がある方も 就労移行支援やジョブコーチを活用することで、一緒に考えてくれる人が増えます。一人で悩まず、ぜひ相談してみてくださいね。
全国ジョブコーチ連絡協議会の皆さま、今回はこのような機会を頂きありがとうございました。
(スタッフ岡本)