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福祉・医療現場で広がる障がい者雇用の可能性と支援事例

当事業所は、大阪労働局の認定事業者として、障害者雇用相談援助助成金を活用した支援を行っております。その一環として、企業や福祉・医療法人を訪問し、助成金を通じた障がい者雇用の推進を提案しています。
助成金としての支援になるため、「障がい者雇用率が未達成」であることが助成金を利用するための条件でもあり、障がい者雇用の状況をお聞きする中で、障がい者雇用支援の中身をご提案しています。

助成金についてご興味ある企業の方、福祉や医療等で役員や人事をされている方など、ぜひ、お問合せをいただければ幸いです。

障がい者雇用の可能性

さて、障がい者雇用の可能性についてです。
「福祉」や「医療」の職場は、利用者や患者の方を支える専門的なスキルと、人に寄り添う姿勢が求められる職場です。

そんな専門職の人たちで構成される職場は、「優しい人が多い」のが特徴ではないでしょうか。
ここに障がい者雇用の可能性がたくさんあるように思っています。

福祉・医療における職場の特性

職場の雰囲気や特性は、企業や法人の事業内容によって様々であるように思います。
以下は、福祉・医療における職場の特性です。
他の業種とは違った特性があるように思います

・職場そのものが利用者にとって安心して過ごす暮らしの場である
・「職員間のやりとり」「利用者との関係」の2つの対人関係がある
・関節的に利用者の役に立つ周辺業務がある
・福祉職である職員集団が障害に対する一定の理解をもっている
*出典:福祉職場における障害者雇用事例集(社会福祉法人東京都社会福祉協議会)

福祉や医療の職場では、「チームワーク」を大切にし、何よりも利用者や患者を最優先に考えて仕事に取り組みます。
業務には「専門的な仕事」だけでなく「周辺の仕事」も含まれますが、どの仕事も「相手の役に立つ」が実感しやすく、それがワークエンゲージメントの向上にもつながっていき、これは職場の特性として大きな特徴でもあります。

*「ワーク・エンゲイジメント」は、オランダ・ユトレヒト大学のSchaufeli 教授らが提唱した概念 であり、「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「仕事に誇りとやりがいを感じている」 (熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)の3つが揃った状態として定義される。(厚生労働省ホームページより)

障がい者雇用の可能性

「優しい人」が多い福祉や医療の職場では、障がい者雇用においても大きな可能性を秘めています。

・障がいへの理解がある
・多様な価値観を受入れる土台がある
・チームワークや人間関係を大切にする
・利用者か患者の方と同じく、職員同士も一人ひとりを大切にする文化がある

発達障がいや知的障がい、精神障がいの人たちにとっては、「職場の人的環境」は職場定着において重要なポイントでもあり、「優しい人」「理解ある人」がいる職場環境は、障がいのある人にとっても働きやすい職場へと繋がります。

このような可能性は、障がい者雇用を推進するための大きな力になるように思います。

就労支援機関との連携

一方で、福祉や医療の現場では、慢性的な人手不足などの理由から、障がい者雇用を進める余裕がないと感じられる場合も多くあります。
私たちも、雇用相談援助助成金のご案内・ご提案としてさまざまな法人さんに伺う中でも、そのような状況をお聞きすることは多いです。

障がい者雇用の支援内容(当事業所の場合)
・障がいのある人に「適する業務」の検討をサポート
・仕事を取り組みやすくするためのツール(業務マニュアル等)の作成
・求人票の作成や書き方・内容の助言
・雇用後の職場定着にむけたジョブコーチ支援

福祉や医療の職場には、「職場特性」や「人的環境」から、障がい者雇用の大きな可能性が秘められています。
ただ、現場だけでは進めにくい状況もあるため、ここは、就労支援機関等の専門業者を頼るなかで雇用推進に取り組んでもらうことが良いように思います。

さいごに

ジョブジョイントおおさかは、発達障がいの方々を企業へ送り出し、その後の定着支援で職場での戦力化を支援してきました。就職先企業は150社ほどあり、さまざまな職場を見てきたからこそ、「可能性のある職場」としての「福祉」「医療」に魅力を感じます。

引き続き、いろんな現場に伺わせていただくなかで、就労支援や雇用支援の実践を積み重ねていきたいと思っております。

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。