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【toiro】転職や退職を支えてくれる失業保険の話

就職し、働き続けていく中で、職場ではいろんなことがあるように思います。就職当初は、慣れるために何かと精一杯になり、周りよりも自分のことでいっぱいいっぱいかになること多いですが、慣れてくると周りが少しずつ見えるようになり、職場環境や人間関係など、周囲のことを良いも悪いも感じるようになります。

本来なら、社会人となって仕事を続けていくことは、長く働くことが良しとされがちで、長く働けないことは家族や友人からはあまりよく思われなかったりします。
でも、無理して働き続けるのは身体にとってよくないこともあり、退職や転職を考える場面が来るのは、長い社会人生活の中ではごくごく自然なことと思います。

 

さてさて、前置きが長くなりましたが、最近は、退職や転職に関するご相談を聞くことも増え、仕事を辞めたり変わったりすることを、家族も友人も支援者も、できるだけポジティブに理解してこれからを考えていきたいなぁって感じたりしています。
(仕事を辞めることが、決してダメなことではないですからね…。)

 

面談で退職や転職のことを話してると、「お金のこと」はいつも話題になります。仕事を辞めることで無職になり、収入が途絶えてしまうことが自閉症や発達障がいの人にとっては見通しが持ちづらく、心配や不安な気持ちが先立ってしまうようです。

そんな時、よく話題になるのが「失業保険」の話。
簡単に言うと、以下の条件に当てはまれば退職後に給付を受けることができます。

 

障害者手帳のある人は、「就職困難者」にあたるため、上記の表にある雇用保険の加入期間によって失業保険の給付日数が決まっているようです。

退職理由が「自己都合」もしくは「会社都合」によっても「3ヶ月の給付制限」に違いがあるようで、この辺りはハローワークで個別事情を伝えて相談するほうが良いかと思います。

また、失業している日に受給できる1日当たりの金額は「基本手当日額」。この算定方法は、離職の日以前の6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計を 180 で割って算出した金額(「賃金日額」といいます)のおよそ5~8割で、賃金の低い方ほど高い給付率となっているようです。
(この辺りも、詳細はハローワークの人に聞いてみてくださいね。)

「給付制限」「基本手当日額」など、細かな取り決めはあるものの、仕事を辞めて次の仕事を見つけるまでにそれなりの保障は失業保険で対応してくれることもあるわけで、そういう意味では、無理して我慢して働くことだけではない「退職」や「転職」と言った選択肢も、少しはポジティブに理解できそうな気がします。

 

学校を卒業し、大人として、社会人として生きていくのは長い期間になりますから、失業保険などの社会保障制度も有効活用して、中長期的な将来のことを考えながら社会人生活を進めてもらえたらと思います。

 

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コラムtoiroは、発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
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ジョブジョイントおおさかの所長。
障がいのある人の地域生活支援の仕事をして15年。就労支援に限らず、生活支援・余暇支援・お子さんの支援など、ライフステージごとの支援に携わってきた。趣味は、登山、散歩、読書。現在は、北アルプス登頂目指してマイペースにトレーニング中。