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【toiro】人の振り見てなんとやら

今回はタイトルがすべてを物語っております。
これができたら色々なことが楽になります、古くから伝わることわざに曰く、その名も「人の振り見て我が振り直せ」!

 

考えてみれば、私たち発達障がいの人は、非常にややこしい特徴を備えています。
大きな音が苦手なわりに、自分が流しているお気に入りの音楽は気にならない。まぶしい光が苦手かと思えば、大きなモニターの傍でゲームをする、なんてこともしばしば。自分で決められるものは心の準備もできるから……と弁解したところで、周りの人から「そんなことある?」という感想をいただくのは仕方のないところ。苦手なものの個人差が大きいところも含め、発達障がいについての説明が難しい理由のひとつでもあります。

 

そこで(心身の安全に関わる大事件はもちろん例外としつつ)ちょっと嫌なことに対して、このことわざをスイッチにしておくと、いつまでもわだかまるモヤモヤに対し、かなり取り組みやすくなります。
「人の振り見て我が振り直せ」……苦手だと感じた誰かの行動を、私も誰かにしていないだろうか? 素敵だと感じた誰かの行動を、私は真似できているだろうか?
この自問自答ひとつで、自分を振り返るほうにエネルギーを集中できるわけですからね。誰かに文句を言っている場合じゃなくなるはずです。

 

「今回のお話、説教くさく聞こえてなんだか嫌だ」って? いやいや、私もお説教は頂戴する側です。なんと言ってもこれとほぼ同じ意味の言葉「他山の石」は、中国最古の詩集の中に、既に登場していると言います。[1]この言葉は、紀元前6世紀には既に多くの人に語り継がれてきた、言わばたくさんの先輩たちからのお説教なわけです。[2]

 

いろいろと外出も難しい昨今。湿り気といっしょにモヤモヤしてしまうときは、先人の言葉に向き合って、ちょっと殊勝な気持ちになってみるのもいいかもしれません。

情報の出典:
[1] 文化庁月報 平成23年10月号(No.517), https://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_geppou/2011_10/series_08/series_08.html
[2]コトバンク 日本大百科全書(ニッポニカ)「詩経」の解説,
https://kotobank.jp/word/%E8%A9%A9%E7%B5%8C-72742

 

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コラムtoiroは、
発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。
名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
須藤真理子(Suto Mariko)

発達障がい当事者。地方都市でピアサポートグループの活動を行っています。
当事者の視点から、自分で試してみた情報の共有や周知活動に参加しています。
主な内容は「食生活と発達障がいの関係」「実際に役立った・便利だった二次障がい対処法」「日常生活での気づき」など。
好きなことは、絵を描くこと・物語を書くこと。
「二次障がいでつらいとき、ものづくりにエネルギーを使う」のは、かなり実用的な対処方法だとお伝えしたい次第。