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【toiro】繊細な人は「家の壁が透明」なのかもしれない

6月に入り、雨の日が徐々に増えつつある昨今。皆様いかがお過ごしでしょうか。

我が家の周辺では草木が生い茂っています。塀があるおかげで、今のところお隣の目からは隠されていますが、我が家のほうから見ると一面緑色の有様です。

 

草の話はさておいて、今日は「HSP(Highly Sensitive Person)」……とても繊細な感覚を持つ人のことを、紹介したいと思います。

 

HSP……自分の周りの情報を、強制的に受け取ってしまう体質とでも言いましょうか。発達障がいの方の中にも、この特徴を持っている人はいます。

反応する要素は、色、音、匂いをはじめ、カフェインから爆発シーンの多い映画まで実に様々。中には人の感情まで事細かにわかってしまい、人ごみに近づいただけで気分が悪くなる方もいらっしゃいます。

気遣いのできる方を「情報を処理して対応する技術」を持っていると表すなら、HSPは「情報に引きずられてしまう体質」とも言えます。

 

実際どんな感覚なのか? ピアサポートグループに参加している、HSPと思われる方々に話を聞きながら、こんなふうにまとめてみました。

 

たとえばあなたが、自分の家の中にいるとします。家にはもちろん壁があります。壁のおかげで、あなたの家に入ってくる外の情報は、ほどよく遮断されています。

HSPというのは、この壁がない、もしくは半透明のビニールシートになっている状態です。

 

壁がないから、隣の家のことも、家の前の道を歩く人のこともよく見えます。相手からも同じように、自分の家の中が見えているのではないかと気を揉みます。家の前の道に、雨が降ったり雪が積もったりすれば、遮るもののない自分の家にも、雨や冷気が流れ込んでくるのです。

 

毎日こんな調子が続けば、知らず気疲れしてしまうのも納得いただけることでしょう。

 

HSPの体質は、発達障がいの特性と同じように、自覚し対処すればかえって役立てることができます。克服することとはちょっと違います。辛い状態が身に染みてわかるからこそ、どうやったら快適な状態を作れるかもわかるのです。

私の知っているHSPは、草木であふれかえる庭を見つけたら、誰にとっても快適な庭を作り出そうと、剪定ばさみを持ち出せる人たちです。

 

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コラムtoiroは、
発達障がいやコミュニケーションに苦手さを感じているご本人、学生さん、お子さんを応援するコラム。
名前は、十人十色からつけました。
読者の方にとって、少しでも役に立つヒントになればうれしく思っています。
不定期ですが、ちょっとずつ更新していきます。

この記事を書いた人
須藤真理子(Suto Mariko)

発達障がい当事者。地方都市でピアサポートグループの活動を行っています。
当事者の視点から、自分で試してみた情報の共有や周知活動に参加しています。
主な内容は「食生活と発達障がいの関係」「実際に役立った・便利だった二次障がい対処法」「日常生活での気づき」など。
好きなことは、絵を描くこと・物語を書くこと。
「二次障がいでつらいとき、ものづくりにエネルギーを使う」のは、かなり実用的な対処方法だとお伝えしたい次第。